誰にでも懐かしいと感じる歌がある。
私はそれを郷愁ソングと呼び、Google play Music のプレイリストに登録し、時々パソコンやスマホから再生している。本当はもっと長い時間聴いていたいのだが、あまり聴き過ぎてはいけないと躊躇させる気持ちが働く。
昔流行った曲、ファンだったアイドル達の曲はそれなりに思うところはあるけど、ヒット曲は折に触れて耳にする機会があるので、郷愁ソングには分類されない。もとより、こういった曲は聞いても郷愁感が伴ってこないのだ。
それでは私が思う郷愁ソングの定義付けとは何だろうか。
プレイリスト収録曲の共通点は、小中学生の頃に耳にした曲、特にラジオから流れてきた曲に集中している。
- 下成佐登子 – 秋の一日
- 石川ひとみ – 三枚の写真
- 柴田まゆみ – 白いページの中に
- 松山千春 – 人生の空から
- Alfee – 恋人になりたい
- NSP – 八十八夜
- クリスタルキング – 明日への旅立ち
こうして並べてみると、ニッポン放送のコッキーポップで知った曲が目立つ。
当時、オールナイトニッポンを聞くために早めにラジオを付けていたこともあり、自然と耳にした曲だ。
現在のJ-POPの源泉になっているニューミュージックの歌声を聴いて、普段テレビで見かけるお仕着せの歌謡曲とは違う何かが、感受性豊かな心の受け皿に浸透していったのだろう。
決してヒット曲とは言えないが、時間の矢を巻き戻してメロディーを思い浮かべてみると、ラジオを聞いていたころに肌で感じとった、あの何かの息吹がよみがえるのだ。今ではすっかり枯れてしまった心のありようだが、それでも胸の奥の方で何かがキュッとなるような、辛くて、悔しくて、でも、懐かしくて、うれしくて。何とも表現しづらい感情がこみ上げてくる。
数年前、ヤフーチャットの音楽部屋に毎晩入り浸り、ついつい郷愁ソングを聴き過ぎてしまった時、その息吹は止んでしまった。
だから、Google play Music では気をつけなければ。
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