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小泉今日子『艶姿ナミダ娘』

小泉今日子『艶姿ナミダ娘』
発売日 1983.11.01
作詞 康珍化
作曲 馬飼野康二
編曲 馬飼野康二

小泉からコイズミへ、「ブッ飛び路線」がようやく解禁?

この歌の目玉は、なんといってもタイトルだ。「艶姿ナミダ娘」って・・・・シブがき隊顔負けのブッ飛びぶりだ。
おそらく、これはタイトルが最初に決まっていて、このコンセプトに基づいて楽曲が制作されたに違いない。
だとしたら、完全に企画の勝利だ。タイトル勝ちか。

で、作品についてだけど、曲は特に洋楽っぽさは感じられないが、歌い出しのメロディがマイケル・センベロ「マニアック」的かも。
アレンジはSEを多用した、アース・ウィンド&ファイア調の70年代ディスコサウンドで、とにかくカラフルで派手な作り。女性コーラスも目いっぱいハデハデ。
間奏のコーラス部分を英語のセリフに仕立ててるあたりなど、馬飼野先生、「まっ赤な女の子」における筒美陣営を意識しての労作であることは確実。

康珍化の歌詞は意外にマトモ。要所要所で”お色気”を醸し出してはいるものの、特に過激さは見受けられない。
インパクトがあるのは、あくまでもサビ部分のみ。
このサビでのインパクトに目くらましされて、なんとなく過激な印象が定着してるのでは?

それにしても、このいきなりの「ブッ飛び路線」。
これはイメージチェンジというよりも、私はこの歌で「ブッ飛び路線」を松本伊代から継承したのだと思う。
これまで同じビクターで”ブッ飛び路線”を担っていた松本伊代が、夏リリースの「恋のバイオリズム」で、従来路線を卒業してニューミュージック路線へとシフトした。
その空席を埋めるべく、小泉が伊代の路線を継承したのではなかろうか?
ただ、伊代と違って、小泉の場合は”お色気”を全面に押し出した所が新機軸ではあるが。

もっと穿った見方をすれば、継承というよりも、実際は2年目でディレクターが替わって、それを機に「まっ赤な女の子」で思いきったイメチェンを図りたかったのだろうが、それは従来路線を支持してきたファンを裏切ることにもなりかねないし、その路線は同じビクターで松本伊代の専売特許だったから、キャラが被る事をも懸念して、今一つ躊躇してしまったのかも。それが、ここに来て解禁、というのが本音では?
こうして”ブッ飛び路線”は、同じビクター内で途切れることなく、しかも、被ることなく続いて行ったのである。

・・・・とまぁここまで来ると、かなり妄想が入っていて、実情なぞ知る由もないのだが。
でも結果的に、「まっ赤な~」での”ソフトぶっ飛び”(なんなんだ)で地ならしをしておいてから、段階を踏んで「艶姿~」で過激にイメチェンをしたおかげで、従来路線の支持者が脱落することなく、よりスケールアップしたビッグアイドルに成長できたことは事実だ。結果、30万枚を超える大ヒットとなったし。

中森明菜以外は横並び状態だった82年組の中で、この作品で小泉も頭一つ抜けた。(1999.12.6)

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