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片平なぎさ『純愛』

片平なぎさ
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発売日 1975.01.20
作詞 山上路夫
作曲 三木たかし
編曲 三木たかし

先日たまたまSMAP×2を観ていたらビストロのゲストに彼女が出ていました。でも何故?宣伝するものがある訳でもないし旬な女優でもないし、大体このコーナー出演するゲストにKISSされて本当に嬉しいのかなぁ…(時々もっときつ~いオバサンとか出てるし)。って事で今回ご紹介するのは今や“火サス小京都シリーズ”には欠かせない片平なぎさのデビュー曲「純愛」です(オリコン最高位33位、売上7.7万枚)

作詞は「森を駈ける恋人たち」、「小さな恋の物語」の山上路夫。この曲のポイントはやはり歌詞でしょう。アイドルのデビュー曲で“純愛”というと微笑ましかったり突っ張りソングになったりしがちですが、去っていく彼を思い♪家もすてるわ~、と駆け落ちも辞さない切羽詰まった気持ちを綴っています。そしてキモはサビの最後の♪二度と逢えなぁーい 愛になるなぁーらぁ そうよぉ私 死ぃぬぅだーけ~、です。15歳のデビュー曲としては凄すぎです。

作曲・編曲は三木たかし。彼が作・編曲を一緒に手掛けているものには「あした悪魔になあれ」、「いい娘に逢ったらドキッ」、「砂になりたい」等があります。構成はA-B-B”でミディアムテンポの三連ロッカバラード。Aメロがとつとつとメジャーで始まりサビからはマイナーを織り交ぜながら畳み掛けます。大袈裟にガンガン訴えかけるメロディーと盛り上げまくるアレンジ(ベース&リズム隊のグルーヴ感、ストリングス、アコーディオン、ハープ等など…無駄の無い適材適所ぶりが素晴らしい)が切なくさせます。この曲を泣きながら絶唱したら結構恐いです。

ボーカルは本人は下手だと言っていましたが、なんのなんのさすがスタ誕出身。これ位で下手だなんて言っていたら他の歌手でもっと救い様がないのが一杯います。声質はか弱い感じですが、線が細いと言うのではなく、守ってあげたくなる感じと言えば良いでしょうか?
基本的には全体的にちり緬ビブラート。強いて言えばたまに入るしゃくりあげがイマイチ下手かな。「純愛」の素晴らしい出来に対し、2曲目「異性」以降は同期のWヒロミに比べサウンド的にもS40年代の歌謡曲の泥臭さが抜けず、大ブレイクには至りませんでしたが、5万枚以上のヒットをコンスタントに出していたのだから歌手片平なぎさは意外に人気者で侮れません。

ところで昔のジャケ写を見て中山美穂の原形だと思うのは僕だけでしょうか?(『なんてったってアイドルポップ』片平なぎさ、他)

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