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柏原芳恵『悪戯NIGHIT DOLL』

柏原芳恵『悪戯NIGHIT DOLL』
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発売日 1984.05.30
作詞 銀色夏生
作曲 筒美京平
編曲 船山基紀

そこそこ売れたのに最新のBEST盤に収録してもらえない不幸なシングルがあります。そんな中から一曲ご紹介します。柏原芳恵(柏原よしえ)の「悪戯NIGHT DOLL」はオリコン最高位10位、売上9.5万枚でしたが大昔のBEST盤でしかCD化されていません。第1回目の廃盤セールで「モニュメント」なるCDをGETした時はとても嬉しかったです。
僕にとっての柏原芳恵は本流でも支流でもなかったので、これが唯一のシングルレコードのコレクションです。

前年12月リリース「カムフラージュ」迄のNM路線から一転しデジタル歌謡「ト・レ・モ・ロ」をリリース。続く第2弾のシングルが「悪戯NIGHT DOLL」でしたがBEST10に入るようになって初めて10万枚を切るセールスにスタッフがヤバイと思ったのか次作は又中島みゆき作の「最愛」に戻ってしまいました。
作詞はこの頃注目を集め始めた銀色夏生。後に「AXIA~かなしいことり~」や「さよならと言われて」「あの空は夏の中」等を書いています。

内容はタイトル通り女の子の小悪魔的なやり取りを綴っています。少し気分的な銀色ワールドでしょうか。作曲は筒美京平。割と珍しい16ビートのミディアムテンポの曲で、スカっと抜けると言うよりもグルーヴ先行のメロディーです。編曲は「恋人たちのキャフェテラス」以来「ト・レ・モ・ロ」で復活した船山基紀。当時アイドルのデジタル歌謡には欠かせない存在でした。特に筒美京平とのコンビネーションは絶品です。また銀色-筒美-船山のラインナップでは早見優「哀愁情句」という作品も有ります。

ボーカルは明星ヤンソン誌上で近田春夫にデジタルになろうが一向にお構いなしに歌っていると誉められていて笑ってしまいました。相変わらず甘ったるい感じの芳恵節です。

ただ本人はこの曲が大っ嫌いだったそうで、売れなかったのも気合の入り具合に拠るところがあったのかもしれません。しかしながら僕は派手で妙なこの曲が大好きです。

結局セールス的には何も「ハローグッバイ」を超えられなかった柏原芳恵ですが、BEST盤を聴くと粒揃いの楽曲にスタッフの意気込みを感じます。ところで歌手としてのキャリアを積みながら2時間ドラマの女優にいそしむのはどんな気分なのでしょうか?(『コンプリート15』柏原芳恵)

 heaven and earth

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