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角川ホラー文庫コーナーで

角川ホラー文庫コーナーで

最近読んでいる本は、SF、ホラー、ファンタジーといった現実離れしたジャンルばかりである。
そういった読書モードにあると新刊本屋(中古本のブックオフに対してこう呼んでいる)でも自ずと目線が変わる。
近所の本屋で飴村行の粘膜シリーズを見つけた時もそういう状況下であった。

平台に並んだ「粘膜人間」「粘膜蜥蜴」「粘膜兄弟」「粘膜戦士」が放つ異様な雰囲気に惹き付けられた。その思いは文庫の帯や裏表紙のあらすじを読んで益々増幅し、すぐさま購入。読み始めてまもなくおどろおどろしい粘膜世界に埋没していった。
太平洋戦争下の日本国内や東南アジアに侵攻した日本軍を克明に描く一方で、蜥蜴人間や河童といったアンバランスな異界の生き物が何事もなく普通に共存する世界を舞台に、どこか常軌を逸した主人公の少年たちが粘膜に絡めとられていく。

以来、角川ホラー文庫コーナーで足を止めるようになり、去年の暮れのハリー・ポッターに続き、いまさらながら鈴木光司のリングシリーズを読むきっかけを得た。
「リング」「らせん」「ループ」の三部作とそれらを補完する短編集「バースディ」だ。
読んでみて分かったことは「リング」はホラー小説と言えるが、医学・生物学的な要素が多い続編「らせん」はホラーの範疇を超えた作品であり、完結編の「ループ」はSF小説ということだ。

「ループ」では映画マトリックスのような交錯した現実と仮想現実が描かれ、前作の「リング」や「らせん」で未解決であったホラー的な現象に科学的な謎解きが試みられている。この結末を読んだ後では映画のリングでテレビ画面から這い出てくる貞子が矛盾しているような気もするが、映画は商業主義的な視覚効果を狙ったリングワールドの一つの枝葉と解釈し、原作では辻褄が合った終わり方だと思った。

映画「貞子3D」に合わせたのだろうか、昨年13年ぶりの同シリーズ新作となる「エス」が発売されているようだ。文庫化されていないのでブックオフで単行本を見つけて近いうちに読もうと思っている。

 

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