能瀬慶子『アテンション・プリーズ』

能瀬慶子
発売日 1979.01.05
作詞 喜多条忠
作曲 浜田省吾
編曲 船山基紀

先日買ったオムニバスCDに入っていたこの曲を聴いて、なかなか良く出来た曲だと思いご紹介します。全国の“ハマショー”ファンに贈る能瀬慶子の「アテンション・プリーズ」です(オリコン最高位62位2.6万枚)。「あの人は今…」シリーズで何かと雑誌・TV等取り上げられることがありましたが、最近ではそれすらなくなった彼女のデビュー曲です。

皆さん御存知ホリプロスカウトキャラバン出身で、西村まゆ子・比企理恵・林紀恵とともに堀ちえみまでの不遇の時代を飾った一人です。

Aメロは四七抜きの動機2小節×2回&IV→IVmといった日本人好みのキャッチーな展開でA`へと繰り返します。Bメロのサビ前では“急いで(チャラララ)、急いで(チャラララ)”と2回も溜めが有ります。サビではすかっと突き抜ける大きなメロディーになり、言葉数の少なさは英語へ逃げて巧くカバーしています。アレンジも空を飛んでいるような爽快な感じが良く出ています。

ハマショー氏は事務所絡み(ホリプロ)のコラボレーションとはいえ、専業作曲家のような器用さを見せています。このままいけば現在の中崎英也や岸正之となったでしょうが、彼らとの違いは自分自身がブレークした点です。

「アテンション・プリーズ」いや能勢慶子が語られる場合、最大のポイントはその歌唱力でありましょう。元気溌剌・言葉の明瞭さは素晴らしいものがありますが、国生さゆりの遥か上を行く棒歌で「アーテンション・プリーイーイーズ」とか「アーイム・フラーアイーング、フラーアーイング、トゥーウユー」とやられた日にゃかないません。そういう意味ではこの曲をしなやかに歌いこなすのは難しいと思います。

そして最後の「私を~うけ~とめて~っ」では決してビブラートではない声の揺れと共に絶唱が聴けます。日頃歌唱力には寛大な僕もちょっとびっくりです。あまり歌手向きの人とは言えないようです。

当時の雑誌では高校の転校問題やTVドラマでの下着姿など取り沙汰されていましたが、逆噴射レバーを引いたのは彼女で、操縦しきれなかったのは事務所といった所でしょうか。ダッチロールしたままあえなく芸能界を去るのでした。(『70”sアイドルJAPAN』オムニバス、他)

 heaven and earth

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