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浴衣姿の歌声

浴衣姿の歌声

毎年恒例の夏祭りに足を運んだ。
日本人なら誰もが耳にしたことがあるナンとか音頭があちこちの拡声器から降っている。妙に懐かしい節回しだ。
陽気な笑い声を上げながら花火をしている子供たち。境内に続く石畳に沿って軒を連ねた出店の数々。
いくつになっても楽しいものだ。

ぼやけた星空を覆う欅の木の下にお面屋さんがあった。
杭に括り付けたライトの光りのなかに「仮面ライダー」や「ウルトラマン」たちは健在である。

先程から繰り返えす単調な節回しのリフレインに、別の音が混じりだした。お面屋さんの隣にある駄菓子屋さんの方からだ。
小学生の頃、下校途中のお店でよく買い食いした懐かしいお菓子や食玩などが並んでいる。
その駄菓子屋さんから演出効果を狙っているのか、懐かしい曲がながれている。

聞こえてくる曲は往年のヒット曲だ。
そんな昭和の唄声を聞いていると、今でもきっとこころの何処かに繋がっているはずのあの頃の懐かしい曲を想い出してしまう。
J-POPという言葉は90年代生まれだから、私が何曲かサビの部分を想い出した浴衣姿の懐メロは、歌謡曲かニューミュージックとかに分類されるのだろう。
「・・・不安だけが沢山あって、勇気という歌詞がなかったね」

お祭りも佳境で、打ち上げ花火のようだ。人の流れが花火を追う。
仕方なく「仮面ライダー」と「ウルトラマン」に別れを告げ、私も人波に身を任せたとき、夢やヒーローを追うのはもう忘れなさいと誰かに言い聞かされ、強制されたお面を被っているような気がした。(2001/02/28)

 


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