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中森明菜『SAND BEIGE ~砂漠へ~』

SAND BEIGE~砂漠へ~
発売日 1985.06.19
作詞 許瑛子
作曲 都志見隆
編曲 井上鑑

スタッフの意欲が空回りした中近東歌謡の凡作

「ミ・アモーレ」の成功にすっかり気を良くした明菜陣営が、今度はラテン歌謡ではなく、ワールド・ミュージック繋がりという形で、中近東歌謡をリリースしたのがこの作品だ。
これまでにも、庄野真代「翔んでイスタンブール」や久保田早紀「異邦人」など、中近東テイストを取り入れた作品はあったけど、「SAND BEIGE」はこれらに比べるとつまんないんだよなぁ。力作ではあるのだが。何が原因だろう?

曲はまぁまぁでしょうか。砂漠っぽい雰囲気はそこそこ出ているし。ただ、サビはちょっとクドい。
 ♪星屑私を抱きしめていてね~神秘の顔立ち
このメロディを1ヶ所で2度やる必要はないと思う。一回で充分!そんなにいいメロディじゃないし。

アレンジもサハラ砂漠の雰囲気を、精一杯醸しだそうと努力している。
エスニックなリズムを軸に、民族楽器を使用しているし。
ただ、バックの気の抜けた、気だるい女性コーラスは余計だったと思う。
砂漠特有の倦怠感を表現しようとしたんだろうけど、明菜のヴォーカルだけで充分気だるいんだから。
駄目押ししなくっても。

歌詞もねぇ・・・砂漠の倦怠感、イスラムの神秘性を一生懸命表現しようとする意欲は買いたい。
 ♪アナ アーウィズ アローホ~ とか、現地語を導入することで、異国情緒を醸し出す努力もしているんだけど。
アラブの雰囲気を過剰導入したことで、逆に作品の内容が薄っぺらになってしまったような気がする。

結果、異国情緒を表層的に取り入れただけのような、エセっぽい仕上がりになってしまった。
また、明菜の歌唱があまりにアンニュイ過ぎるのも問題だ。
倦怠感は表現出来ているけど、聴いてるこっちはかなり退屈だ。

そう考えるとこの作品は、コンセプトでっかち過ぎて、曲・歌詞・アレンジ・歌唱、全ての面で意欲が空回りしてしまったのが敗因かもしれない。サハラ砂漠のイメージにとらわれ過ぎたか?
このどうにも半端なサブタイトルが全てを象徴しているかも。(1999.11.19)

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