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若林加奈『セプテンバー・クィーン』

若林加奈『セプテンバー・クィーン』
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発売日 1985.09.21
作詞 阿久悠
作曲 岸正之
編曲 鷺巣詩郎

今回ご紹介するのは、すっかりP-VINEの宣伝になってしまうようですが、これまたオムニバスCD「お・し・え・て・アイドル」シリーズで目出度く初CD化された若林加奈の唯一のTOP100ヒット「セプテンバー・クィーン」です(オリコン最高位81位、売上0.6万枚)。

作詞は阿久悠。う~ん、だいぶきつくなってますね。本田理沙より前の作品ですが、♪あなたは行った…、とか、♪落着き無くし…、とか段落の末尾に色気がないです。70年代女性アイドルの“です・ます”路線から脱却が上手く出来てない感じ。サビからの歌詞はメロディーにしっくり来ているだけに惜しい仕上がりです。

作曲は岸正之。サビからもろ林哲司のあの曲なんですけどぉ…。アレンジのせい?。それにしても作風が本当に似てます。曲はUPテンポの8ビート。Aメロは弱起で休符を印象的に使い、Bメロ前半は玉数も少なくコールが掛け易い雰囲気。メジャーコードをベースに、Bメロやサビではマイナー展開のスパイスを効かせた爽やかなメロディー。9月より7月位のほうが合いそうな程の清涼感です。

編曲は鷺巣詩郎。相変わらずきらびやかなんですけど、これはイケてるんですかね?。スネア4拍にドコドン系のタムのおかずにティンパニーに響くタンバリン。リズム隊は派手で合格!。ただそれ以外はハープシコードもどきのキラキラ音と女声コーラスが印象的ですが、後は?。ストリングスもブラスもハッキリ言って無いに等しいです。これをタイトと解釈するか、予算をケチったか微妙な所。僕的にはもっと音を厚くして欲しいんですけど。

歌唱力は一応コンテスト合格者な水準。ただ彼女の特徴であるちりめんビブラートは好き嫌い分かれそう。僕は苦手ですが、この曲ではデビュー時に比べたら、かなりコントロールされてると思います。甘いのに声質はちょっぴりハスキーがかって、なかなか良かったのでは。ルックスもだいぶ絞られ垢抜けて来て、たれ目も可愛らしい感じで、本人出演のCM曲としてスマッシュヒットになりました。ただ次の曲『COOL』がアイドルPOPにしては難解で、勢いに乗る事が出来ませんでした。(from『お・し・え・て・アイドル Respect』コロムビア・リクエスト編オムニバス)

 heaven and earth

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