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早見優『誘惑光線・クラッ!』

早見優『誘惑光線・クラッ!』

事務所的に言うとホリプロや芸映よりバーニングやサンミュージックの方が好きで、このコーナーでもかなり取り上げてきましたが、今回はサンミュージックのS57(1982)年組・早見優の「誘惑光線・クラッ!」をご紹介します(オリコン最高位7位、売上15.0万枚)

作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:大村雅朗というソソるラインナップ。松本隆は意外にもこの曲と「STAND UP」と2曲のみの提供。筒美京平は「夏色のナンシー」「哀愁情句」など全5曲提供。大村雅朗は他に「ラッキィ・リップス」「西暦1986」を手掛けています。

歌詞は松本隆には珍しい?明るいお色気物。非現実的なシチュエーションや情景描写はなく、奥手な彼氏に誘惑光線を送りながらネッネッネッ…、と迫る女の子を可愛らしく描いています。コンセプトがはっきりしていて完璧な出来。正に職業作家って感じです。まあ、テーマ自体は目新しくなく榊原郁恵「あなたは『おもしろマガジン』」あたりと同じですけど。

メロはモロ筒美節。“もっとクラクラ~”から始まるイントロダクション部から2小節の動機を繰り返し、取っ替え引っ替えいろんなメロディーが出てきます。これが時々散漫になって地味な曲になる事がありますが、「誘惑光線・クラッ!」はそれぞれの動機が魅力的に仕上がっています。また、サビからは4小節で1パターンと変化を付けており飽きさせません。

アレンジは打込み基調のデジアナサウンド。ベースはテクノでもストリングスの絡みやギターのソロなど随所に大村らしさが表れています。アレンジのノリはディスコビートですが、メロディー同様動機に合わせてユニゾンになったりと変化に富んでいます。派手なリズム隊とおもちゃ銃のようなSE(多分“誘惑光線”の発生音でしょう)も印象的です。

早見優のボーカルは堀ちえみ同様、その声質のせいか安定して聞こえます。大失敗はないけれど本格派でもありません。乾いた感じで力んだ時に平べったくなります。この曲は歌に表情があるというか、歌いっぷりがとてもチャーミング(←死語?)。色香が漂うGoodな出来です。

歌手としては「夏色のナンシー」の当たりがデカかっただけにその後の楽曲作りが難しかった訳ですが、本人もスタッフも頑張ったのではないでしょうか?
ただセールスに対するチャートアクションの爆発力に欠けたのが惜しまれます。トータルではそこそこいけてたのに。(『you BEST』早見優、他)

 

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