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小川範子『こわれる』

小川範子『こわれる』
発売日 1988.07.13
作詞 川村真澄
作曲 中崎英也
編曲 米光亮

今回はアイドル歌手としては短命だった彼女の3rd.シングル「こわれる」をご紹介したいと思います(オリコン最高位6位、売上5.8万枚)。彼女の最高セールス曲で、動詞がタイトルでサビという珍しい曲です。

作詞は川村真澄。デビュー曲から6曲も手掛け初期の小川範子の世界を作り上げています。テーマは少女の目覚め。自分の中で何かが壊れて行く?、それともあなたに壊されてもいい自分?ありがちなお題をロリ系ルック&あどけない声で図太く語られたら男性達はひるむかも。かなり確信犯な出来映え。“こわれる”と2回くりかえすサビが印象的です。

作曲は中崎英也。デビュー曲「涙をたばねて」を川村真澄とのコンビで提供しています。どちらかといえば彼女の中音域のオイシサを生かしたメロディー。細かな譜割のない8ビートで歌詞+アレンジと三位一体となり図太さ・激しさを表現しているかのようです。サビも好きですがBメロの聴いた事ありそでなさそなメロも好きです。

アレンジは米光亮。「夏色の天使」までアレンジを手掛けています。ヘビーギターをフューチャーし、スネアでビートをきかせ、必然性あるのかないのか判らない重量感を演出。コーラスワークも大袈裟だし、コード進行とかも変化が付けてあってお洒落です。そして弦楽器がほとんど響かないのに、しっかり歌謡曲のWET感があるのは不思議です。

ヴォーカルは堂々とした歌いっぷりでヒロインを演じていますが、この曲のようにサウンドが激しくても、「夏色の天使」みたいに明るくPOPになっても“しっとり”の呪縛からは逃れられないようです。サビで爆発しないので少々欲求不満に陥ります。

また’94年リリースの「レクイエム」(林あまり+筒美京平)では怨念のこもった頭声ボーカルさえも披露しています。良い感じで佳曲をリリースし続けていましたが、スポットライトで“テレサ・テンが好き”と言ったこの人の歌唱力&女優魂がスタッフに手堅い道を選ばせたのでしょうか?アイドルの王道とは一線を画した作風が地味な方向へ行ってしまいました。というか、「ひとみしりAngel」以降のシングル曲ってほとんど知りません。悪しからず。(『吟遊少女』小川範子)

 heaven and earth

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