放映日:1973.12.01
登場怪人:カタツブラー
決め技:V3キック
脚本:海堂肇 監督:折田至
今回の最初の犠牲者となる川田亜沙子さんが、スーパーで買い物を済ませ、家(マンション)に向かう途中、「お前は選ばれたのだ、デストロンの名誉ある一員にだ!」という声を聞き、慌てて家に戻って来ました。妹さんがいる部屋に入ってくると「お姉さんおかえり!」と明るく妹の美沙子さんは迎えてくれます。それにしても、この美沙子さんは、「芦川よしみ」さんに物凄く似ているような気がします。OPに粟屋芳美という名前がありましたが・・・まさか?
美沙子さんを先にお風呂に入るようにと促し、買ってきた物を袋から出している最中、突然部屋が暗くなり、カタツムリの殻の影が写りますが、すぐに消えてしまいます。程なく、天井にへばりついていたカタツムリの手足が伸び、今回の怪人「カタツブラー」に変化しました。カタツブラーは、数匹のカタツムリを亜沙子さんの顔面に浴びせ、羽交締めにした次の瞬間、亜沙子さんの額には、怪しい渦巻き模様が・・・
次の場面は、ハチ公が映っていましたので、渋谷でないかと思います。
おやっさん、志郎、純子さん、シゲル君の四人で久しぶりの買い物のようですが、交差点を渡る途中で、亜沙子さんが志郎に寄りかかってきました。志郎は亜沙子さんを道路の端に連れていった途端、操られている亜沙子さんは、志郎に襲いかかってきます。志郎に羽交締めにされると、突然、亜沙子さんは数匹のカタツムリを手から落とし、絶命してしまいます。妹の美沙子さんは、志郎が亜沙子さんを殺したものだと思い込んでしまいます。その一部始終を見ていたカタツブラーは、人体実験の成功を喜びます。
亜沙子さんの異変の原因を調査する為に、志郎は二人が住んでいるマンションに足を運びます。
志郎がマンション内を歩いていると、「お願い!…中略…近づかないで、あなたを同じめにあわせたくないの!」という声を聞き、部屋に入ると、若奥さんが例の渦巻き模様を額に浮かべ、旦那さんに襲いかかろうとしている現場を目撃します。
そして、隣室に逃げたこの旦那さんは、カタツブラーに教われ悲鳴を上げます。志郎もそこへ入って行くと、カタツブラーが待ち構えており、今回の作戦の趣旨である、人間の体に奴の卵を植付け、人体実験をこのマンションで行っていると、志郎に喋ります。
カタツブラーはマンションの住人達に志郎を襲わせますが、亜沙子さんの事を思い出した志郎は、住人達を避け、部屋の窓から飛び降りる自由落下中に、変身ポーズをとりV3に変身して、いつのまにかマンションの屋上に登場します。(出ました!仮面ライダーお家芸・瞬間移動)襲い来る戦闘員達をなぎ倒し、カタツブラーと対峙しますが、カタツブラーの甲羅にはキックは一切通用しません。カタツブラーは、粘着液のようなものを出し、V3の手を使えないようにしますが、V3は、なんとかそれを剥がし、カタツブラーと共に、屋上から落下しました。
次の場面では、アジトで戦闘員が「人体実験中の、カタツブラーの電波が途絶えました」とヨロイ元帥に報告します。ヨロイ元帥はカタツブラーは、自己催眠の能力があると語ります。よって、カタツブラーに操られている人間も、カタツブラーが眠っている間は、一緒に眠りについているのです。
城南大学生化学研究所に、カタツブラーに操られている人の血液を持ってきた志郎は、その血液中に頭脳を持った小さなカタツムリが入っていると聞き、大学時代の同級生と思われる須藤氏に、このカタツムリを殺す薬が出来ないかと訪ねますが、須藤氏はあっさりと無理だと断ります。
さて、後半です。
いきなり美沙子さんが、純子さん、シゲル君の前で泣いています。美沙子さんは志郎の居場所を純子さんに聞きますが、純子さんはそれには答えません。中学か高校かはよくわかりませんが、美沙子さんは制服姿でセントラルスポーツ店の前を通りかかると、おやっさんが志郎と電話で話しているところを見て、おやっさんの後を尾行します。
マンションの一室内では、布団のようなものに包れたカタツブラーが縛られています。志郎は、カタツブラーが催眠状態に入っている隙に、奴を大学の研究室に運んで薬を作ろうと思い、車を持って来る為に、一旦部屋から出て行きます。 志郎と入れ替わるように、美沙子さんが部屋に入って来ました。おやっさんを志郎と勘違いした美沙子さんは、花瓶で殴ってしまいます。そのもの音で目覚めたカタツブラーは、言葉巧みに美沙子さんを騙し、縄を解かせると美沙子さんを襲います。悲鳴を聞いた志郎が部屋に入ってくると、美沙子さんは既に、カタツブラーの卵を植付けられていました。
そして、デストロン首領の声がどこからともなく聞こえ、姉の亜沙子さんの事も全て語ってしまいます。カタツブラーは、美沙子さんを助けたくば、デストロンの脳改造手術を受けろと志郎に迫ります。志郎は、「美沙子さんが助かる方法は?」と聞き、カタツブラーは薬があると答えます。志郎は証拠を見せれば条件を呑むと答え、カタツブラーはその角に入っている薬で、一人を正気に戻させました。「そうと分かれば、こっちのもんだ!」とおやっさんは叫び、志郎がカタツブラーから美沙子さんを引き離すと、カタツブラーは外に逃げます。
カタツブラーは、マンションの壁を垂直に歩いており、「ここまでは追ってこれまい」と喋るやいなや、「待てっ!」の声と共にV3が登場しました。この時の壁つたいの戦闘シーンは、全て人形でやってます。
カタツブラーを壁から引き摺り下ろすと、戦闘員達がV3に挑み掛って来ましたが、倒す度に戦闘員は、カタツムリに姿を変えてしまいます(ここまで律義な戦闘員も、初めてではないかと思われます)。カタツブラーは「渦巻き攻撃」でV3を苦しめますが、V3はカタツブラーの角にチョップを浴びせると、カタツブラーは目が見え難くなりました。この隙に攻勢をかけたV3は、カタツブラーの硬い甲羅を引き剥がし、まさにナメクジのようにしてから、V3キックで止めを刺しました。
ラストは。カタツブラーの体液から摂取した薬で、マンションの住人達や美沙子さんも助かりました。美沙子さんの誤解も解け、円満解決となったのですが、ひとり風見志郎は、バイクで走り去って行きました。