放映日:1973.10.27
登場怪人:木霊ムササビ
決め技:V3トリプルパンチ
脚本:滝沢真理 監督:折田至
お寺の鐘を突くシゲル君とその従姉妹カヨ子ちゃん。そこは大雪山の山中にあるお寺。シゲル君はカヨ子ちゃんの住むお寺に遊びに来ていたのです。
お寺の近くには、近在の人々が近づかない「ムササビの森」があります。そこで髭の科学者がなにやら調査らしきことをしており、ガイガーカウンターらしきものでキノコを調べて「放射能がある?!」などと言ってます。
すると、そこにコダマムササビが出現。「毒ミサイル!」と腕からガス弾らしきものを発射すると、その髭の科学者はムササビの亡骸と化してしまいました。
その悲鳴を聞きつけた、シゲル君、カヨ子ちゃん、お寺の住職がやって来て、科学者の遺留品とムササビの死体を発見。これに不審を感じたシゲル君は、ライダー隊本部に連絡します。ちなみに、カヨ子ちゃんのお祖父さんと思しきお寺の住職さんは「仮面ライダー大図鑑3」によると「田村昭景」との名前らしいですが、劇中でこの名は一度も出てきません。
さて、連絡を受けて、風見志郎がバイクで”即座に”お寺に到着。
このお寺は、大雪山にあるとのことですが、どうも、北海道の大雪山ではないようです。
それはさておき、風見は、カヨ子ちゃん達から、お寺の周囲は火山帯であり、それゆえ、寺にある池から煙が立っており、それがお寺の名物となっていると知らされました。ところが、急にその煙が赤く変色。これは何かあると感じた風見は、さっそく森へと向いました。
一方、デストロンのアジトでは、コダマムササビがツバサ大僧正の前でムササビガスの実験をしています。
コダマムササビの指から流れ落ちる赤い液体が垂らされると赤いガスが発生。これを吸った戦闘員は、哀れにもムササビの亡骸に。
すると、ツバサ大僧正は「すばらしい~」と声を挙げ、クルッと一回り。この実験の成功がそれほどに嬉しいのでしょうか。まるで踊っているようです。
で、今回の作戦は、大雪山の地下で爆弾を使い、火山の噴火と共にムササビガスを周囲に散布しようというものです。「木を倒され住処を奪われたムササビ族の長年の恨みを晴らしてやる!」と、コダマムササビは妙に気合いが入っています。この辺りがサブタイトルの由来ですね。
さて、森を捜索する風見達はムササビの亡骸を発見。そこに、突然地震が起ります。
近辺でデストロンが暗躍していることを感じた風見は、住職さんに山から下りることを要請します。
しかし、かつて大雪山が噴火しても寺は大丈夫だったと言い張り、住職さんはこれを拒絶。同調するカヨ子ちゃん。さらにシゲル君までもが。困惑する風見…。
その頃、コダマムササビは作戦の秘密を守るため、周囲に近づく者達を殺害していました。その悲鳴を聞きつけ、風見が駆けつけます。
そして、コダマムササビと遭遇。V3に変身する風見。どこからともなく沸いてくる戦闘員。神社の境内でV3対コダマムササビの第1回戦です。
しかし、デカイ赤い下駄の上でV3の動きを止めると(←これが実に唐突で、けっこう謎です)、その隙に、コダマムササビは逃走。
そしてCMがあけて、ツバサ大僧正からムササビ作戦開始までに邪魔者を片づけるよう命令をうけたダマムササビは、風見を捜すため、夜、シゲル君達の泊まっているお寺に潜入しました。しかし、風見は不在。単にお経をあげている住職さんを気絶させただけでした。
その翌朝。戻ってきた風見は、目覚めた住職から、昨夜の出来事を告げられます。
コダマムササビの姿を見たことによって、風見の言葉を信用した住職さん達は、避難するよう周辺に住む人達に知らせることにしました。しかし、電話線が切られていたので、彼らは手分けして、皆に直接知らせに出かけることに。ところが、出かけようとした住職さん、カヨ子ちゃん、シゲル君は次々とデストロンに捕らわれてしまいました。
シゲル君達を捕らえたコダマムササビは、彼らを囮にして、V3の手で火山の地下に仕掛けた爆弾のスイッチを入れさせる作戦を提案します。「それは名案だ。首領もお気に召すだろう」とツバサ大僧正。首領は「だが、コダマムササビよ、失敗すれば死刑だぞ!」と檄を飛ばします。
避難するよう知らせに村へと向う風見の行く手を阻むかのように、爆発が起こり崖が崩れます。「村には行かせぬぞ」とコダマムササビが現れ、風見もV3に変身。
しかし、「ムササビの森へ来い!」と言い捨てると、とっとと空を飛んで逃げるコダマムササビ。その後を、ハリケーンに乗って猛スピードで追うV3。
ムササビの森では、縛られたカヨ子ちゃんが木に吊されています。カヨ子ちゃんを吊しているロープが地下に仕掛けられた爆弾のスイッチにくくりつけられており、カヨ子ちゃんを助けるためにロープを緩めると爆発する仕組みになっているのです。
到着したV3は、カヨ子ちゃんを助けるためにロープを緩めます。徐々にスイッチが上がっていきます!
しかし、間一髪、V3の超聴力は異変に気づきました。V3ドリラーで地中に潜るV3。そこには、爆弾と共に、住職さんとシゲル君が捕らわれていました。シゲル君達を救出するV3。
そこにコダマムササビが現われ、どうせ死刑になるなら死なばもろともとばかりに、ロープに火をかけ、スイッチを入れようとします。
しかし、V3は逆ダブルタイフーンによって瞬時に消火。
地上に出て、V3とコダマムササビの決戦です。ダブル毒ミサイルでV3に応戦するコダマムササビですが、V3には敵いません。V3トリプルパンチをあび、コダマムササビは爆発。白骨が残りました。この白骨がチョロっと動いたりするから、復活するのかと思いましたが、そんなことはありませんでした。あれは一体何だったのでしょう?
事件を解決した風見は、シゲル君をバイクに乗せて一緒に家路につきました。
それにしても、今回は人里離れた山寺近辺が舞台。あの状況下では、誰がどうみても風見がV3ということはバレバレなんですけど、どうも誰も気が付いた様子がありません。まぁ、今回に限ったことではないのですけどね。