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第11話「悪魔の爪がV3をねらう!」

放映日:1973.04.28
登場怪人:ピッケルシャーク、ドリルモグラ
脚本:鈴木生朗 監督:塚田正煕

さて、今回も怪人の改造シーンから始まります。改造しているのは海洋学者の中原博士、改造されているのはピッケルシャークです。

手術を終え、「疲れたので外の風に当たりたい」と言って外に出た博士は、そのまま立花のおやっさんの下へ行き、デストロンのアジトを記した、風見宛の手紙を預けます。中原博士、風見とは知り合いのようですね。しかし、風見は伊東で合宿中とのことで(何の合宿なんでしょう?)、手紙は純子が届けることに。その先でとんでもない目に遭うことなんて、純子さんは知る由もない。もっとも、誘拐されるだけならいつものことなのですけど、今回はそれだけに止まらないのです。

その直後、手紙を預けた中原博士は首領の命を受けたピッケルシャークに殺害されてしまいます。ピッケルシャークの去った直後、現場に風見が通りかかり、中原博士の死体を発見。風見は、そこにデストロンの臭いを感じ取ります。そして、おやっさんの下に戻りますが、そこで純子さんと行き違いになったことを知り、純子さんの下へと急ぎます。まぁ、逆戻りというやつです。

さて、伊東にやって来た(なぜかV3には伊東がよく出てきます)純子さんは、なにやら嫌な感じの男に「お前、最近オートバイに乗ってるイカス野郎と付き合ってるんだってなぁ」などとからまれます、この男、純子さんとは顔見知りのようですね。まぁ、以前から、可愛い純子さんに付きまとっていたストーカー野郎といったところでしょうか。それはさておき、純子さんの災難はそれだけに止まりませんでした。さらに、デストロンの戦闘員が現われ、純子さんを襲います。中原博士から預かった手紙を奪いに来たのでしょう。ストーカー男にからまれるわ、デストロンに襲われるわ、今回の純子さんは散々ですな。

しかし、そこへ、颯爽と風見志郎が現れ、純子さんを逃がします。すると、今度はピッケルシャークが登場。風見はV3に変身し、これと戦います。しかし、なんと、この変身を、物陰から見ていた奴がいたのです。さっき純子さんにからんでいた例のストーカー男です。一方、ピッケルシャークはというと、ピッケルフラッシュでV3を苦しめ、V3キックをものともしないという、なかなか強靱なところを見せるのですが、何故かとっとと逃げてしまいました。

CMがあけて、岸壁の上に立つ風見と純子は、死んだ中原博士のために海に献花をしています。そして、風見は、博士の手紙で知ったデストロンのアジトに向かおうとします。しかし、純子さんは、危険だと言ってこれを止めます。そこへ、さっきのストーカー男が現われ、なんと、風見がV3であることを純子に告げてしまいます!
驚く純子! しかし、風見は、表情を堅くしたまま何も言わず、その場を去っていきます。純子さんは後を追います。衝撃の事実を告げたストーカー男は、なんだか、取り残されたかのような格好になってしまいました。そして、このストーカー男、風見志郎を恨んでるようなので役に立ちそうということでピッケルシャークに誘拐されてしまいます。

誘拐されたストーカー男は、デストロンのアジトで犬神博士と呼ばれる男に「見るからに不気味な恐ろしい怪人」(犬神博士談)に改造されます。こうして、片思いの女性と結婚するというとても崇高な野望を持つ怪人、ドリルモグラが誕生します。
一方、モーターボートに乗る準備をしている風見に、純子さんは、本当にV3なのかを問いただしています。「あなたがV3であっても…ううん、それならなおさら貴方に…」そんな純子の言葉を遮るように、風見は「俺の目的はデストロンを倒すことだ」と言い捨てて、デストロンのアジト向かうべくモーターボートで海上へ去っていきます。

残された純子さんは、一人海辺を歩きます。このロングショットががなかなか美しい。
しかし、そこへ、怪人に改造されてストーカー度が大幅アップしたドリルモグラが出現。彼女を浚ってしまいます。

そして、モーターボートを走らせる風見には、ピッケルシャークが襲いかかります。海上を疾走する船上で繰り広げられる風見とピッケルシャークの格闘!
そのまま、共々海の中へ。海中でも死闘を続ける二人!

この辺りの一連のシークェンスはスピード感満点、水中撮影は圧巻、見応えバッチリです。
海辺にたどり着くと、風見はV3に変身。V3は、ピッケルフラッシュを“26の秘密”の一つ「V3バリヤ」で破るものの、やはり、ピッケルシャークを相手に水中での持久戦はV3にとって不利です。なにせ、ピッケルシャーク、その名から伺えるように鮫の改造人間ですから。
危うし、V3!! …てなわけで、次回に続きます。

いやぁ、今回は、風見の正体を巡り苦悩する純子と風見、水上・水中での格闘戦と見応えタップリです。V3の中でも屈指の名編と言えるでしょう。

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