放映日:1973.11.10
登場怪人:バショウガン
決め技:V3スカイキック
脚本:海堂肇 監督:内田一作
場所はサマーランド。正子と修一の姉弟が熱帯植物園を散策しております。
しかし、カエンバショウという植物に化けていたバショウガンが現れ、正子お姉さんを地下に引きずり込んでしまいました。大声で、お姉さんを呼ぶ修一くん。その声を、たまたまサマーランドに来ていた純子さんとシゲル君が聞きつけ、現場に駆けつけました。
今回の一方の主役ともいうべき修一くんを演じているのは松田洋二さん。「仮面ライダーアマゾン」のマサヒコくん役で名子役振りを遺憾なく発揮してくれた彼であります。
ちなみに、今回のクレジットでは「松田洋二」ですが、アマゾン以降の出演作では「松田洋治」とクレジットされています。ところで、今回の純子さんは、サマーランドに来ていたせいでしょうか、久しぶりにミニスカであります。
さて、場面は変って、ライダー隊本部(と思う)。
修一くん共に純子さんとシゲル君が事情を風見とおやっさんに説明しています。風見は、同様の蒸発事件が既に6件の発生していることから、修一くんのお姉さんの蒸発に、デストロンの影を感じ取ります。とりあえず、修一くんをアパートまで送っていくことになりました。
さて、修一くん姉弟の住んでいるアパートは「ひまわり荘」と言いまして、なんというか、かのポピュラーソング「神田川」に出てくるような…とでも形容すればいいのでしょうか、そんなアパートです。その一室(四畳半?)で、修一くん姉妹は一生懸命、二人で生活していたのです。風見は、修一くんから彼の宝物であるパンダのぬいぐるみを渡され、「僕のパンダちゃんをあげるから、お姉ちゃんを見つけて!」と頼まれてしまいます。部屋を見て二人の健気な生活振りを知り、そんなささやかな幸せを引き裂くデストロンに怒りを新たにした風見に、さらに、この修一くんの頼みです。風見は、お姉さん救出を強く々々決意し、修一くんと固く々々約束するのでした。
そして、風見は、捜査の基本よろしく、まずは誘拐現場を調査します。
その帰途、風見を戦闘員が襲撃。風見はV3に変身。走るバイクに跨ったままの変身ポーズ!それも、ロングショットです。V3は、戦闘員をけちらし、その一人を捕らえます。
一方、デストロンのアジトでは、修一くんのお姉さん、正子さんが捕らわれています。
その前にある手術台には戦闘員が。そこに、戦闘員ナンバー3が捕らわれたとの連絡が入りました。ツバサ大僧正は、直ちにその抹殺をバショウガンに命じます。
そして、手術台の戦闘員に電流が流れされます。
しかし、戦闘員は、その電流に耐えられず死亡、消滅。バショウガンの毒を注射した後に、3万ボルトの電流を流すと人間が縮小されるそうです。そうして電流に耐え、縮小された人間を、改造人間用の保存人間として収集しようというのが、今回の作戦のようです。既に、何人かが縮小されビン詰めにされてしまっています。
今回は、純子さんではありませんが、捕らえられた正子さんが縛られています。考えてみれば、どちらもお姉さん(弟がいるという意味で)ですが、どうも、デストロンは縛りが好きなようです。
そして、瓶詰めにされた人の中には、例によって見たことある方がいます。大野剣友会の中屋敷さんのようです。
CMがあけると、お姉さんがバショウガンに襲われる悪夢にうなされて目が覚める修一くん。
場所は、ライダー隊本部、というか立花のおやっさん宅のようです。そこに捕らえた戦闘員を担ぎ込んでくる風見。早速、戦闘員をしめあげアジトの場所を吐かせます。
早速、アジトへ向う風見。
アジトでは、ツバサ大僧正が正子お姉さんへの手術(例の電流を流すやつですね)を施そうとしています。そこに鳴り響く警報!
当然、外では、戦闘員が風見に襲いかかっています。植物の蔓のような鞭を風見の両手両足を絡ませ、四方から引っ張ります。苦戦する風見。しかし、なんとか脱して、V3に変身!
戦闘員をなぎ倒しつつ、アジトとされる建物の中へ。
建物の中の暖炉の上に赤いスイッチを発見。これを押すと、暖炉の奥の扉が開きます。もちろん、V3は中へ。
そして、正子お姉さんが乗せられている手術台のある部屋に乱入。せっかくのV3との初対面にも関わらず、ツバサ大僧正はとっとと逃げてしまいます。群がる戦闘員をけちらし、お姉さんを始め、縮小されビン詰めにされていた人達をも救出。V3は、助け出した正子お姉さんから、捕らえられた戦闘員を始末するため立花スポーツ点へバショウガンが向ったことを告げられます。
みんなを逃がし、自らもアジトから脱出しようとしたV3の耳に、「V3、貴様は殺す!」とツバサ大僧正の声。爆発するアジト。
しかし、撒き上がる噴煙の中から、ハリケーンに乗ったV3が!
立花スポーツ店に、不気味に忍び込むバショウガン。
捕らえられた戦闘員を始末すると、おやっさん達へ襲いかかります。一室に逃げ込み、ドアと押さえつけるおやっさんや純子さん達。ドアがバショウガンに破られていきます。「志郎さん!」純子さんが思わず叫びます。そこに、颯爽と現われるV3!
V3とバショウガンは表に出て、河川敷で決戦です。BGMは「V3アクション」のメロオケ。蔓の鞭で攻撃するバショウガン。しかし、V3の敵ではありません。V3スカイキックの前に敗れ去りました。
そこにやって来る、修一くんとおやっさん達。
「あの人は誰?」と聞く修一くんに、純子さんが「あの人が仮面ライダーV3よ」と答えます。V3に駆け寄り、お礼を言う修一くん。そこにお姉さんが帰ってきます。お姉さんに走り寄る修一くん。彼が再びV3の方を向いたとき、そこにはもうV3の姿はありませんでした。しかし、今度は、風見が姿を現し、パンダのぬいぐるみを修一くんに返すのでした。修一くんとの約束を守ることができたことに、風見は満足そうです。
このラストシーンにも「V3の子守歌」のメロオケが流れます。
今回も前回と同様、V3が少年の家族を救うために活躍する話しでしたが、少年と風見の交流に、この曲はピッタリです。そして、この曲は、家族を失った風見の悲しさも表しているのかもしれません。
おっと、最後になりましたが、この話しは「仮面ライダー」の第4話「人食いサラセニアン」のリメイクでしたね。