作詞 麻生圭子
作曲 岸正之
編曲 萩田光雄
全日本国民的美少女コンテスト復活の記事がスポーツ紙を賑わせていましたが、第1回目の優勝者といえばフジミこと藤谷美紀です。歌手としてはパッとしませんでしたが、今では女優・声優・CMとしぶとく生き残っています。
作詞は「夏休みだけのサイドシート」や「セシル」の麻生圭子。内容は転校したばかりで寂しくしていた所へ、片想いしていた彼から来た告白の手紙が励ましてくれる…。いいですねぇ。中学生らしいじゃありませんか(年寄り臭い?)ただ一つ残念なのはサビの“転校生”が“てんこせい”に聞こえてしまうことです。
作曲は「話しかけたかった」や「One Summer Lonely」等の岸正之。この人の特徴は一言で言うと林哲司もどき。メジャーからマイナーへメロの持って行き方が似ていて、結構ワンパターンです。
でも「転校生」に限ればそんなに似た曲は耳にしていません。スローで始まってテンポUP、サビからはマイナー展開しつつ終わりはメジャー。リフレインの前にはCメロと芸が細かいです。編曲はお馴染み萩田光雄。ラインとしては南野陽子と同じですが、打ち込みにも慣れてきたのかこれまでのオーケストレーションに加え、リズム隊が派手になって来ました。
GATEを利かせたのはミキサーでしょうが上品だけれど重量感のあるドラムです。タンバリンの刻みも堪りません。
ボーカルは語尾に味わいのある揺らめきはありませんが、素直な好感の持てる唄い方です。デビュー曲はまあ売れましたが2曲目がつまらなかったフジミです。
2ndシングルは女性アイドルにありがちな“がんばってソング”「応援してるからね」。ほとんど覚えていませんが「タッチ」の康珍化にはかなわない売野雅勇の野球物の歌詞に、当時転調に凝っていた林哲司の曲が退屈だった気がしました。
翌年からデビューした細川直美も歌手ではブレイクできず、歌嫌いのゴクミだけ2曲連続BEST10入りしただけのオスカーは実は音作りが苦手なのでしょう?(『MEMORIAL POP SHOP』オムニバス・SFC通販)
heaven and earth
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